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2024年01月11日

育んできたブランドイメージを強みに変える「リブランディング」とは?

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記事を書いた人

ブランディングプランナー

大学卒業後、不動産会社勤務を経て2018年エフインク入社。プロジェクトでは主に企画設計・コンセプト開発・コピーライティング・進行管理などを担当。ブランドの想いをお客さまとともに紐解き、可視化し、社会へと届けることがなによりの喜び。

1. リブランディングとは?

ブランディングと聞くと、全てを一新して生まれ変わることを想起し「そんなに大幅に変えてしまって本当に大丈夫だろうか?」「イメージが全く異なることで違和感を感じないだろうか?」と、不安を感じる方も多いかもしれません。

 

ですが、全てを新しくすることだけがブランディングではありません。これまで培ってきたブランドの価値を再認識し、より輝かせるというリブランディングの方法があります。今回は、今まで育んできたブランドのイメージを継承していくリブランディングの方法を説明します。

記事に関する事例のご紹介

上記リンク先にて、事例の課題や提案内容・成果をはじめ、実際のデザインなどブランディングの詳細をご紹介しております。記事と合わせてぜひご覧下さい。

2. 築き上げた歴史はかけがえのない資産

すでに持っているブランドイメージは、過去から積み上げてきたかけがえのない資産です。

 

ブランドイメージは長い期間を通して少しずつ、社会やステークホルダーに魅力を浸透させていくことで形成されます。そのため、すでに持っているブランドイメージは過去から築き上げてきた、かけがえのない価値であると言えます。提供しているサービスや広報・広告、各種デザイン展開など、多角的な場面での積み重ねを通してブランドイメージは少しずつ創られていくのです。

 

リブランディングを実施する際は、新しくすることだけではなく、今まで培ってきたブランドの価値を見極めることも大切にしましょう。より魅力的なブランド形成につながります。

3. すでに持つ価値をブランドの強みへ

未来を見据え、コンセプトや企業理念を設定する際にも、既存のブランドイメージの振り返りは重要です。

 

今までお客様から抱かれていたイメージはどのようなものなのか。なぜそのように思われているのか。ブランドとして培ってきた価値を改めて見直すと、新たな強みが見えてくるかもしれません。その上で、未来に向けてどのようなブランドを目指し、変わっていくのかを考えると、すでに持っている文化や資産などを活かした効果的なリブランディングにつながります。

 

ワークショップの実施やヒアリングなどで、社外の視点を取り入れ、一度客観的にブランドを見直しても良いかもしれません。自らが強みと思っていなかった部分が新たなブランドの価値と思えるかもしれません。リブランディングを機会に、改めてブランドの強みや弱みを見直すのがよいでしょう。

4. デザイン表現の継承

ブランドシンボルや展開アイテムなどのデザイン表現は、ブランドイメージに大きな影響を与えます。

デザイン表現を刷新することも可能ですが、今までの印象を捉えて洗練させていくことも可能です。ブランドシンボルを今までのイメージを引き継ぎながらリファインしたり、展開アイテムを洗練させるだけでも、大きく印象は変わります。

ともに歩んできたブランドイメージを継承しながら、新しく生まれ変わることは、ブランドに親しみを持っていただいていた方にとって受け取りやすいものとなります。デザイン表現を一新した場合、そのブランドのファンであった方達や社員などへの理解浸透まで少し時間がかかるかもしれませんが、ギャップが少ないと理解も早いでしょう。

どのような印象を与えたいのかを考えながら、デザイン表現のバランスをコントロールしていきましょう。

ブランドシンボルだけではなく、使っているカラーや書体、写真やイラストの世界観など、あらゆるデザイン要素でブランド表現は築かれます。部分的な改変ではなく、あらゆる展開アイテムを一度見直すことで目指したい世界観を表現していきましょう。

事例紹介01:NS TOOLのリブランディング

上記リンク先にて、事例の課題や提案内容・成果をはじめ、実際のデザインなどブランディングの詳細をご紹介しております。記事と合わせてぜひご覧下さい。

NS TOOLは超硬小径エンドミルという工具の製造・販売でトップシェアを誇る企業です。

 

NS TOOLはブランディングの導入前は、「NS」のシンボルと「日進工具株式会社」のロゴタイプを組み合わせて展開していました。展開されるアイテムによって表現方法が混在していることや、世界に展開していることなどを考慮し、新たなブランドシンボルの表現を開発しました。

 

新しく開発したブランドシンボルは「NS TOOL」のみとし、統一されたデザイン表現を可能にしました。また、ブランドカラーであるオレンジも様々な色が使われていたところをひとつの色に統一。ブランドカラーであるオレンジが印象に残るような色彩の使い方でアイテムをデザイン展開しています。

事例紹介02:マンションブランドCLIOのリブランディング。

上記リンク先にて、事例の課題や提案内容・成果をはじめ、実際のデザインなどブランディングの詳細をご紹介しております。記事と合わせてぜひご覧下さい。

CLIOは明和地所株式会社が提供するマンションブランドです。

 

ブランドシンボルの可読性を高め、洗練性と普遍性を意識してリファインしました。ラインを効果的に使ったデザイン表現を新たに開発し、各種デザイン展開においてCLIOの世界観を創り上げています。

 

また、CLIOを提供する明和地所株式会社のブランドシンボルも再開発し、マンションブランドと合わせて企業としての信頼性も高めています。

 

上記の事例は、今まで培ってきたブランドイメージを担保しながら、より洗練されたデザイン展開をしているものです。

ブランドイメージを全く新しいものへと作り替えない「ブランドイメージの継承」という方法があることを再認識した上で、リブランディングの方向性を検討していくと良いでしょう。

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