化粧品のブランディングの進め方

数えきれない商品が存在する化粧品業界で、消費者に選ばれる商品をつくりたい。そんなときに有効となるのがブランディングです。

今回は、化粧品のブランディングを行う際、どのようなポイントに着目して推進すべきかをご紹介したいと思います。

ブランディングでライバル製品との違いを明確に

競合が非常に多い化粧品業界では、材料や品質などの機能のみをセールスポイントに掲げて商品を売ることは非常に難しいとされています。メーカー側にとってはどんなにこだわりのポイントであっても、消費者はどうしても商品の差別化がしづらく、印象に残りづらいことが多いのです。

消費者は、プロモーション広告やCM・キャッチコピー・商品パッケージなど、化粧品の情報を目で見るところから入るのが一般的です。このとき消費者は無意識のうちに、目で見た情報から自分の価値観やライフスタイルにフィットしているかを判断しています。この消費者とのファーストタッチを魅力的に演出する手段として、ブランディングはとても有効な方法です。

ブランディングを通して自社のブランドの強みを打ち出し、ライバル製品との違いを明確にしましょう。

化粧品のブランディングを進行する際のポイント

(1)ペルソナを設定してブレない戦略を

まずは、商品を使用して欲しいユーザー像を明確にイメージすることから始めましょう。

ここでお勧めしたいのがペルソナの設定です。ペルソナとは商品の架空ユーザーのことで、設定することによりユーザー視点に立ったブレないブランディングを進めることができます。

ペルソナを設定する際には、外見イメージ・名前・年齢・仕事・年収・家族構成・性格などの基本情報に加え、服装の傾向・趣味・交友関係・お金の使い方・SNSの使用状況・美容にどの程度こだわりを持っているのかなど、チーム間でできるだけ細かく議論しておきましょう。詳細な共通認識をメンバー同士が共有することにより、今後のブランディングの中で訪れる様々な判断の際、スムーズにプロジェクトを進める助けになります。

(2)コンセプトはこだわりとユニークさを意識して

コンセプトは、ブランドが持つ他の商品にはない強みを言語化して作り出します。商品開発に携わったスタッフでこだわりのポイントや商品に込めた思いなどを出し合って、ペルソナを思い浮かべながらブラッシュアップしていきましょう。

例えば、ペルソナが化粧品を使用するシーンを思い浮かべてみましょう。朝起きて支度をする時・夜お風呂上がりのお手入れなど、ポジティブな気持ちになりたい場面やリラックスしたい場面が想像できるのではないでしょうか。どんなシーンで、どんな気持ちでその商品を使って欲しいのかをユーザーの気持ちになりきって想像することも、コンセプトづくりのヒントになるかもしれません。

また、競合の多い化粧品ブランドは、他の商品と似たようなコンセプトになりがちなため、ターゲット層にささるユニークな切り口を意識することも重要です。

参考記事:「強み」を見つけ出し、ブランドコンセプトを開発する方法。

(3)機能的な情報をわかりやすく表現し、ブランドの信用を確立しよう

化粧品にこだわりを持つユーザーであればあるほど、材料の情報・品質のエビデンス・製法などの情報に敏感です。

ユーザーが必要な時にいつでも確認できるようWEBサイトに詳細を掲載する・店頭で配布できるパンフレットを作る・特にこだわりの部分についてはパッケージに記載するなど、どこでどの情報を露出するのかを決定しましょう。

また、情報の表現方法についても注意が必要です。写真や図解を載せるのか/イラストでやさしく表現するのか/文章は堅実なイメージにするのか/柔らかなイメージにするのか、など、ターゲット層に馴染みやすく商品コンセプトに合った表現方法を選ぶことをお勧めします。

(4)パッケージや容器はユーザーにフィットするものを

ユーザーにとって化粧品は、毎日ポーチに入れて持ち歩く、洗面台に置いて毎日何度も手に取るなど、ファッションの一部やインテリアの一部とも言える存在です。使っている化粧品を見れば、その人がどんなライフスタイルを好んでいるのか、美容にどんなこだわりを持っていそうかが、なんとなく想像できたりするものです。

愛用の化粧品はユーザーのアイデンティティの一つにもなりうるというつもりで、ターゲット層の好みにフィットしたパッケージや容器のデザインを検討しましょう。

SNSは投稿内容のクオリティに注意して

今や、ブランドの知名度アップや商品の宣伝にSNSを活用することが当たり前の時代になりました。自社のアカウントを立ち上げ、開発ストーリー・商品の詳しい情報・ユーザーの悩みを解決する情報など、商品をさらに良く理解できるコンテンツを写真や動画も交えながら発信することで、ブランドへの信頼感や安心感の醸成へとつながるでしょう。

例えばInstagramは若い女性の利用者が多く、化粧品の購入を検討する際10代・20代の30%以上がInstagramで調べた情報を参考にしているというデータもあることから、トレンドをキャッチしたい・自分に適した化粧品に出会いたい等の意識を持った、感度の高いユーザー層を取り込むには有効なSNSといえます。

ただし、発信内容はブランドの世界観に合わせてしっかりと企画を立てる必要があります。SNSはクリエイティブが最も重要です。特に化粧品の公式アカウントは、発信内容のセンスやクオリティがブランドの印象に大きく影響します。投稿数を増やし、アクティブなアカウント運用をすることはもちろん大切ですが、投稿内容がダイレクトにユーザーの評価につながることを忘れず、トーン&マナーを意識した魅力的かつ質の高い投稿を心がけましょう。

Case.化粧品および化粧品材料の製造販売ブランド「monday moon」のブランディング

良質な原料を世界中から探し抜き、化粧品や材料の製造販売をおこなうmonday moon。ブランディングを経て、それぞれの商品が提供するライフスタイルが感じられるブランドとして新たなスタートを切りました。

F-INC.では、1000を超える商品群の見せ方を再整理し、商品ブランド体系を再構築。そのほか、monday moonのブランドステートメントの開発やブランドシンボルの開発をはじめ、ECサイトとオウンドメディアサイトの制作、コンセプトムービーを制作いたしました。

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